3月31日(木)29時34分
♥小楠さん、
「どよう楽市」HPから、
こちらに飛んで来てくださって、
ありがとうございます。
数字はある種残酷なもので、
4月1日午前0時を期して、
「どよう楽市」は、
カタチの上での痕跡は消えてしまいました。
でも、思い出は消えないし、
こうしてカタチを変えて、
また新しい繋がり方が出来るのが人の技。
人の思いは繋がっていくものなのです。
このコメント欄には、
あたたかい心が溢れていますから、
きっと励まされると思いますよ。
(私もとても励まされているのです)
また、時々、お訪ね下さいね。
☆さて、仙台の宮本アナから、
昨日の私のブログを見て、
新しいお便りが届きました。
実は何と言ってもNHKなので、
職員の私信を載せていいのかどうか悩んだ末、
「何かあったらザンマが勝手にやったと言ってね」と、
メールに書いておいたところ、
さすが大物の愛子さん、
「拙文を......お恥ずかしい。
でも、沢山の方の目に留まる場に出していただいたことで、
その分お伝えすることが出来ますね。ありがとうございます」
とのメールが届きました。
さらに、
「大変厚かましいお願いなのですが、
『追記』を載せていただけませんか」との、
言葉が添えられていました。
〜「追記」です。
私が「温度差」などと書いてしまったことで、
willbeメンバーのみなさまに、
「少しでも明るいニュースを、と望んでいた、
自分を反省しています」という思いに、
させてしまいましたこと、反省しています。
「温度差」があるのは事実ですが、
それはあっていいのだと思います。
当然ですよね。
ただ、温度差が存在することをいつも忘れないでいよう、
見聞きしていることの向こう側に思いを馳せ、
気持ちを寄せていればいいのではないかなぁというのが、
今私が感じていることです。
今日、気仙沼で、
津波を耐えて残った桜の莟がふっくらしてきた、
という話題を見つけました。
希望を感じられるニュースもやっていますよ。
大事なのは、きっと「バランス」ですね。
仙台での仕事は、
ラジオニュースを読むことと、
「被災地生活情報」というラジオ番組の、
情報収集・構成・出演です。
日によって副調の音声卓に座って、
番組送出をやったりもしています。
一日の終わりに「あゝ、しんどかったな」と思いますが、
翌朝は,東京にいる時よりサクサク仕事場に向かいます。
一緒に組んでいる女性スタッフたちはみんなとても逞しい!
実は仙台市内はガスがまだ復旧していなくて、
(30日夜現在全世帯の13%)
仙台局勤務者の多くはお風呂に入れないでいるのです。
それでも小綺麗にしているので、
どうしているのかと尋ねたら、
「6ℓあれば全身が洗えることを発見したんですよ」とのこと。
電子レンジでペットボトル3本分のお湯を作って、
洗髪までしているそうです。
散乱した家の片付けもそこそこに、
過酷な勤務に(人手が足りないので)笑顔で立ち向かっています。
やっぱり女性は頼もしいですよ。
肝がすわっています。
今日は、最後に嬉しかった話を。
朝出勤したら、仙台のアナウンス部長が、
「これ、宮本に」と、葉書を渡してくれました。
読んだら、仙台在住のリスナーからでした。
「地震のあと、仙台に来てお仕事をしていますね!
声を聞いて判りました。
被災地のためにありがとうございます」と書いてありました。
それ以外にも「土曜のラジオをやっていた宮本さんが、
今仙台で生活支援の番組をやっているね」等々、
気づいて下さっている方がいることを聞きました。
励みになります!!!
これも私の素のキャラクターを出せる番組(どよう楽市)を、
やらせていただいたお蔭だなぁ、と思っています。
通り一遍の番組をやっていたら、
こんな印象を持っては貰えなかったと思うのです。
1年しかやらなかったとは思えないほどの、
反響をいただいています。
追記の追伸です。
一時に比べて「食料がないこと」での、
生死の心配は解消されてきました。
いよいよもっと難しい、
生活再建や心のケアの必要性が高まってきました。
良質な「話の聞き手」が足りないと感じています。
本当は「放送する」より町に出て「聞き手になる」ことで、
ヘルプしたいと思うほどです。
私見ですが、
避難所にいる人たちは、
あれこれ運動系プログラムはある要に思います。
今後仮設住宅に移る人が何万人も出て来る中で、
コミュニティを作ったり、引きこもりを防いだり、
というフェーズになってからのケアに向けて、
準備するのもいいかもしれません。
肉親や家を失ったり、
集落がバラバラになって絆が薄まったり、
避難所の緊張感が一旦解かれて落ち着いた時に、
大きく心身のバランスを崩す人が増えると思うのです。
三屋さんとのプロジェクト、
もう少ししたら出前希望はきっと出て来ると思います。
是非頑張ってください。
この時期だからこそ,座禅で心を鎮めるのはいいですね。
深呼吸するのもいいと思うし、身体を伸ばすのもいい。
それから、お花を見るのもいいですよ。
from aiko.mより〜
実は、
私も宮本さんと同じことを考えていて、
たまたま今日の午後「夕刊フジ」の、
取材を受けた時にも答えたのだが、
(というより、記者の質問に答えているうちに,
自分の考えがまとまったのだが)
被災者の「今の思い」を聞くことは大切だし、
したいと思ってもいるのだが、
今後消失した地域を創成する際に、
(復旧や再興というよりは「創成」だと思うので)
そこに元々あった土地の記憶(祭事や習慣などその地域の歴史)や、
住んでいた人たちが紡いで来た物語(思い出など)を、
丁寧に聞き取り、
新しい町づくりの基盤にしてもらうことが、
亡くなった方々への、
せめてもの鎮魂になるのではないかとも思うのである。
ただでさえ口の重いみちのくの人たち。
単なる諦念ではなく、
「俺たちは生きているだけでも幸せなんだから、
死んだ人のことを考えたら、我慢しなきゃならないんだ」と、
静かに諦めてしまう、心やさしき東北人たち。
そんな人たちに、
どんな町をつくりたいのか、
何がそこにあったら「ふるさと創成」になるのか、
その相談相手になれたら嬉しいなと思うのである。
「私の卒業した小学校の校庭には柿の木があって、
あの木に随分励まされたんだ。
孫が通う小学校はつぶれてしまったけど、
出来たら新しい学校にも柿の木を植えてほしいな」でもいいし、
「前は川沿いに桜並木があったんだけど、
どこかに桜はほしいよね」でもいいのだ。
役所の聞き取りでは、
言いにくい希望を聞く役になれたらと思う。
町は人の営みがあってこそ町なのだから、
先ずは住む人の思いを柱にしなければならないのだが、
おそらくこの先の行政は「安全規準」を高くした、
堅牢な建物を造ることに重きを置くだろう。
「love&Peace」を信じる団塊世代は、
基本的に平等主義。
人の話を聞く達人が多い。
今、人気沸騰の元気なアラ古稀(古稀周辺)世代は、
戦争復興、高度成長、オイルショック、バブル崩壊と、
山や谷、浮き沈みを何回も経験している。
そんな奥行きのある人たちこそ、
重い口を開かせることが出来ると信じている。
被災地が少し落ち着いて、
「初期ボランティア」の人たちがいなくなった頃、
私たちの出番がやってくると思うので、
それまでとにかく体力を保持しておかなくては......。